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2013年6月12日水曜日

まんがタイムきららMAX・キャラットの掲載状況調査 (11年~13年7月)

前にまんがタイムきららミラクの掲載作品について状況調査をしてみたけれど、ミラクだけでは他誌と相対比較できなくて物足りなかったので、MAXとキャラットについてもやってみた。

MAXは2011年4月号から読み始めた。
キャラットは、アニメ版GAがきっかけだったから2009年中から読んでたんだけど、自炊やるようになってアーカイブがあるのが2010年6月から。
ミラクのデータも2ヶ月分追加して更新しておいた。
無印きららは最近まで読んでなかったので、今回はデータなし。


まんがタイムきららキャラット掲載状況 (2010/06~2013/07)

まんがタイムきららMAX掲載状況 (2011/04~2013/07)
まんがタイムきららミラク掲載状況 (創刊~2013/07)

表はクリックで拡大ということで。

赤が連載中、黄色が隔月連載中、水色が連載終了、肌色が他誌からの出張ゲスト、白はゲスト。

やっぱり、ミラクだけ集計していた時にはわからなかったことが見えてくる。


ミラクのゲスト掲載は多いのか


ミラクはゲスト原稿の数が多い気がしていたのだけど、集計してみるとそうでもない。
(なお、ミラク初期の隔月の頃はゲスト制度がなかったので、月刊化以来で集計した)

○ゲスト作品数 (1回掲載でも3回掲載でも1作と数える・後に連載化したものも含む)
 ミラク 35作/17号 (月2.05作)
 MAX 67作/28号 (月2.39作)
 キャラット 71作/37号 (月1.91作)

○月あたりの平均ゲスト原稿掲載数
 ミラク 4.71本
 MAX 3.64本
 キャラット 4.49本

となって、確かにミラクがやや多くはあるけど、本数ではそれほど際立って多いわけではない。
ただし、ミラクは1作あたりのページ数が多くて、掲載総数が19本程度しかない。しかし、MAXは27本・キャラットは25本ほどある。総ページ数はどれも同じ。
ゲストの数ではなく割合でいうと、ミラクはかなり大きくなる。

ゲスト原稿は、休載や連載完結・新連載開始によるレギュラー掲載作品数の変動を吸収するバッファになっている。
隔月連載作がミラクにだけ3作もある状態だから、それを吸収するバッファも余分に要る。
それでミラクはゲストが多いんだろう……という予想は前の記事と変わらず。


ゲスト作品数ではMAXが多いのに、月あたりのゲスト掲載本数ではMAXが少ない。
見てみると、MAXではゲスト作品は1~2回の掲載で終わることが多かった。3回掲載された作品はわずか2作だけ。
ミラクやキャラットは、半分かそれ以上の割合で、3回掲載されている。
また、キャラットには時々、なぜか連載化せずに長らくゲスト掲載が続く場合もある。今回の範囲では「平成生まれ」がそう。以前にも、長いことゲストでやってたのに連載化せず、単行本もなく終わった作品もある。

よって、前回の印象では、ミラクは単発ゲストが多いと思っていたけれど、間違い。MAXにも多い。

ゲストから連載化する場合


ゲスト作品の連載化率は、ミラクは35作中6作(17.1%)、MAXは67作中9作(13.4%)、キャラットは71作中16作(22.5%)。
前回の記事では、ミラクの連載化率が低いかと思っていたのだけど、実際はむしろ厳しいのはMAX。

また、ゲスト3回から次は連載、というパターンが主流かと思っていたが、それはキャラットやミラクには当てはまっても、MAXには当てはまらないようだ。
MAXでは、2回掲載して次はもう連載のケースがほとんど。「スイーツどんぶり」に至っては、ゲスト1回で連載化している。
また、ゲスト掲載から数ヶ月の空白期間があって、新連載として始まるというパターンが多い。準備期間かなにかだろうか。
キャラットでも、1ヶ月か2ヶ月の空白期間はあることが多いが、MAXほど長くはない。


休載について


ミラクは休載が多いかと思ったけれど、どうやら3誌とも大きな差はなかった。
月あたりの休載数は、3誌ともほぼ1作だけ。
(聞こえが悪いと申し訳ないけれど)キャラットとミラクには、2ヶ月に1回くらい休載しちゃう作品がある(あった)。それ以外の作品は、それほど頻々と休まない。

データを取ってないので印象になるけれど、MAXには「来月は休載します」と事前に予告しての休載が多いように見える。
MAXの場合は、単行本作業とかのために計画的に休載を入れていることが多いのかもしれない。

一方で、キャラットはギリギリに落ちてしまっての休載が少なくないみたいで、表紙に載ってるけど休載してるとか、そういう事故が多く見えた。
そうなってしまってるのがしばしば、アニメ化済みで看板級の人気作で、ちょっと仕事させすぎてるんじゃないかなあ……と外から差し出がましく心配してしまう。


掲載順について


目次ページは各誌とも様式がぜんぜん違うのだけど、MAXは特徴的。
MAX 2013年7月号の目次ページから引用してみたけれど、見ての通り、センターカラー作品ごとに区切り線が入っている。
で、最初の区切り線より上の作品が、長期連載の定番作品か、過去に定番作品を描いていた人の新作か、近頃人気らしい作品。
「○本の住人」などは先頭近くだったり末尾近くだったり移動が激しいけれど。

キャラットやミラクでも、(センターカラーを除いて)人気作ほど前に載る傾向はあるのだけど、どうもMAXでは、その傾向に紛れが少ない……ような気がする。
人気作はあくまで前にいるし、中堅どころの作品の連載終了が近い頃は後ろに下がっていく。
ちゃんとデータ取れば、もう少しおもしろいもの見えるかもしれないなあ。

余談だけど、MAXは稀に目次のミスがあった。
休載のお知らせが書いてあるのに目次にその作品があり、ページを確認したら別のゲスト原稿が載っていたことが一度。あとは、連載中の作品にゲストと書かれていたのが一度。


連載作品数の安定感


毎月のゲスト掲載本数の標準偏差を取ってみると、MAXが1.31、キャラットが1.88、ミラクが2.32。
MAXはゲストの本数が安定していて、ミラクは揺れが大きい。

ゲストの本数が安定している、ということは連載作品の数も安定しているはず。
MAXはゲストから連載に移行する確率が低いのだけど、連載作品がどれも安定しているから割り込む余地がない、と見ることができるかもしれない。

キャラットはというと、ゲストの数に時期的変動が大きい。
2011年5月までは、5本以上ゲストが載っている多い時期。
その後、2012年1月まで、ゲスト1本しかない月が3ヶ月続いたりの、少ない時期になる。
その後はまた多い時期になって今に至る。

連載作品が急に増えたり、一気に減ったりする時期があるのも見える。


例えば、2012年12月にまとめて4本連載終了がある。
2012年中頃とか、2013年中頃(つまり現在)には、急に次々と新連載が増えている。
ちょっとこれは下衆の勘ぐりというやつだけど、たまたま混んでる時期に面白いゲストが現れても連載化できなかったり、たまたま空いてる時期に比較的甘い基準で連載化したり、というようなことが起こりうるような。
今やってる連載作品のどれがどうだとか言いたいわけではなく。

ただ、私が前に好きだった「ねこのひたいであそぶ」を描いてたなんにゃかのゲスト作品(「IQにとりりおん」と「ふかふかの大地」)が、残念ながら2回続けて連載に至らずで、これはきっとタイミングが悪かったんだ、ということにはしようと思う。

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